知識

現代の葬儀と切っても切り離せないインターネット

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 今までは葬儀社を選ぶ場合、亡くなった病院から紹介された葬儀社に頼んだり、電話帳で地元の葬儀社を探したりするのが一般的ですよね。でも手軽に比較出来ないから、「費用はどのくらいかかるのか」「希望に沿った葬儀をやってもらえるのか」など、不安の種は尽きません。そんな不安を解消できるのが、インターネットで葬儀社を選ぶという方法です。
複数の葬儀社を比較検討することも、葬儀についての情報や疑問もパソコンに限らず、スマホでも手軽に調べて知ることができるようになっています。

コンテンツ

なぜ葬儀費用は高くつくの?

1-病院紹介の葬儀社は紹介手数料が上乗せされるから。
病院で紹介される葬儀社には、病院側に手数料を支払うことで依頼主の紹介を受けられるようになっているからです。手数料が上乗せされる分、当然その分葬儀費用が高くつくことになります。亡くなった後はすぐに病院から引き取らねばと焦ってしまって、ついつい云われるままに頼んでしまうことがありますよね。

2-葬儀価格は葬儀社の言い値のままですから。
複数の葬儀社に見積もりを取ってみると、同じ内容の葬儀であっても、葬儀社によって料金が大きく異なることがあります。このようにはっきりした相場が無い葬儀の費用は、各々の葬儀社の裁量にかかっているのです。

3-追加料金がかかる場合もあるから。
最初に提示されたプラン料金で葬儀が出来ると思って依頼したが、必要な物品やサービス料金プランが含まれていないと、葬儀後に別料金として追加費用を請求されるケースがあります。葬儀に必要なものを十分把握している依頼主はあまりいらっしゃらないので、葬儀が終わるまではいくらかかるか判らない部分もあります。

インターネットで依頼できる葬儀

提携紹介タイプ

 全国の葬儀社と提携したサービス運営会社がインターネットを通して、独自に設定した内容と価格の「葬儀プラン」を提携している葬儀社を通じて提供します。

・メリット:
1-価格と内容を最適化した葬儀プランを全国一律で利用できます。
2-ネットの口コミや競争で内容や価格が最適に設定され、葬儀に必要な物品やサービスをプランに含んだ定額料金になっているので、葬儀に詳しくないあなたにとっても、ご自身の希望に合わせて選び易くなっています。

・デメリット:
1-定額プラン料金と別に追加料金を請求されることも、あり得ます。

一括見積もりタイプ

 「価格.com」のように、サービス運営会社が全国の葬儀社のプランを調査して、葬儀プランを比較して紹介してもらえます。葬儀を行う地域や予算などを見積もりのフォームに入力すると、条件に当てはまる葬儀社を複数ピックアップしてくれます。

・メリット:
1-宗派や地域など細かく設定すれば、希望に合った葬儀社を見つけることが出来ます。
2-複数の葬儀社を比較検討する手間が省けます。

・デメリット:
1-広告料金を支払って登録している関係上、紹介された葬儀社が依頼主にとって最適な葬儀社とは限らないことがあります。
2-葬儀の対応や料金に関するトラブルが発生しないとは限りません。

自社サービス紹介タイプ

 各々の葬儀社がホームページを開設して自社の葬儀プランの費用や内容などを紹介しています。プランで使う祭壇の画像や利用できる式場の情報、葬儀社独自のプランの金額や内容などを知ることができます。

・メリット:
1-自社の葬儀社のことですから、詳細を把握することができます。

・デメリット:
1-他社とは比較がし難いでしょう。
2-葬儀の知識が少ないと、プランに含まれる内容で十分なのか判りにくく、追加料金がかかることもあり得ます。

ネット葬儀にご注意!

 インターネットが当たり前の時代、ホームページの制作プロ集団が多くのネット葬儀社を立ち上げているのをご存知ですか。大手スーパーや巨大企業が続々と葬儀業界に参入してきています。ホームページの見た目は当然きれいだし、有名俳優を宣伝に使って、料金は切り詰め、ネット検索では常に上位にあります。それはそうです、そこには十分にお金をかけているのですから。何も知らないあなたは「安くて、有名人が宣伝しているぐらいだから大丈夫」と思っていることでしょう。でも、実際には後発の新規参入した企業などが、短期間で全国に実店舗を建設して、備品や従業員を揃えるのは100%不可能なのです。それに葬儀と云う厳粛な職業上、アルバイトを使ってマニュアルだけで手軽に運営出来ると云うものでもありません。小さな事務所と数人のオペレーターを雇うだけで成り立ち、葬儀の専門家でない彼らはネットで注文を受けると、全国の葬儀社に丸投げで下請けに出して、数分の電話で多くの紹介料を獲得しているのが実態です。またオペレーターはマニュアルの内容と自社プランの金額以外の知識はありませんので、突っ込んだ質問に答えられるはずがありません。当然、日本全国の葬儀式場や火葬場の詳細、地域の安置所や風習などが全て頭に入っているわけではありません。ですから、オペレーターはすぐに各地の葬儀社に完全丸投げしてしまいます。会社の売りは「低価格」以外にないので、安く見せるために一部地域でしか施行出来ないような採算ギリギリの料金を表示したり、「これ以上追加料金は頂きません」と云った風に強調しています。また、施行葬儀社にはマージンを請求するのですから、それに応じる葬儀社は限られ、その品質にも影響が心配されます。
 「葬儀社の紹介センター」系のサイトでも同じ手法で、紹介手数料の収入を得ています。それらのホームページを開けると「紹介手数料を葬儀代に上乗せすることはありません」と説明されているのを見かけますが、引き受けた葬儀社は直接葬儀代に上乗せすることはなくても、何らかの形で品質を落とすことは十分考えられますよね。例えば、商品点数を減らす、料理・返礼品(お茶など)の質を落とす、葬式のスタッフを減らすなどが、考えられます。返礼品の業者に無理して仕入れ値を下げさせれば、お茶の品質をそれなりにしなければ、経営が成り立ちませんし、スタッフを人材派遣でまかなっていれば、人件費を削減せざるを得ないでしょう。結果的にはサービスを減らされるのなら、紹介料をご葬家が支払っているのと同じことになりますね。
 ネット葬儀社や紹介センター形式の依頼を引き受ける業者の中には、普段はアルバイトで生計を立て、連絡が入った時だけ葬儀を行うような個人業者も見かけられます。
 紹介形式の受注の問題点は、施工業者が自社の社員ではないので、もし悪い処があっても対応が出来ないと云うことです。今の世の中、どの町の葬儀社にも低価格のプランが必ずあります。インターネットで探すにしても、表示の金額だけでなく、会社概要などでどのような会社なのかよく調べて、実体のある会社に直接ご相談された方が余計な紹介料を取られずに済みます。

気軽にインターネット葬儀!

 親しい方やお世話になった方がお亡くなりになったら、ぜひ弔意を表したい。
・でも、どうしても外せない用事がある。
・体がすぐれず、出かけられない。
・海外も含め、遠方で駆けつけられない。
・高齢で目や足が悪くて動けない。
・本人が介護を必要として、一人での移動がままならない。
そのようなあなたにピッタリのシステムが、インターネット葬儀です。

【インターネット葬儀の流れ】の一例
1-インターネット葬儀ご参拝入口ページ:ここより参拝します。
2-本日の葬儀一覧ページ:参列される葬家より入場します。
3-式場の案内ページ:記帳入力をお願いします。
4-お供え物ご注文ページ:香典の受付、お悔やみメッセージ、お供え物の注文入力フォームに記入出来ます。
5-式場入場ページ:焼香・献花・玉串をお供え出来ます。
葬送の様子の撮影やライブ放送で配信したり、配信内容のDVD提供などで、実際に参加しているかのような葬儀・葬送の進行が行えます。

ネットお墓で墓参り

・実際にお墓がある場合の「ネットお墓」:
一般的に「ネットお墓」は現地のお墓があり、インターネット経由でお参りが出来るサービスです。家のパソコンやスマートフォンから、お墓まで行かなくても故人やご先祖を悼むことができるようになっています。今までのお墓の管理に加えて、このサービスを始める墓苑や寺院が徐々に増えて来ました。お墓参りだけでなく、法事・法要に参加したり、ライブカメラでお参り出来る処もあります。このように、遠隔地に墓地を持つ忙しい都市生活者や足腰が弱って、折角、昔用意した墓苑に行けなくなった方などにとっては、とても助かるサービスです。ご遺族だけでなく、友人や知人が思い立った時にいつでもお参りできるのも、「ネットお墓」のメリットですし、お参りの記録を残せたり、画面上でお花を供えるといったことができるようになっているものもあります。

・実際のお墓がない場合の「ネットお墓」:
「インターネット上にお墓を作って、現地には墓地がない」タイプのネットお墓のサービスの提供が始まって来ましたが、まだ前者ほどには数が多くありません。合祀や散骨など、お骨が自然に帰ってしまった後でも、個人的な記念碑をネット上に残せるメリットがあります。基本的な「ネットお墓」の様子は前者と変わりはありませんが、「墓地の写真」や「ライブカメラ」はありません。実際にお墓がない「ネットお墓」は、気軽に偲んでもらえる「ネットお墓」共通のメリットがある上に、建立費用が安いと云うメリットは大きいですよね。「サーバーの不具合で消えてしまったら、何も残らないのでは?」といった不安もあり、まだ確立したシステムではないようです。

ネット墓参りはいかが

インターネットで、「ネットお墓参り」を検索して、ホームページを開いてみました。

さあ、【バーチャルお墓参りの入り口】に行ってみましょう。
・お墓の背景を選択しましょう。
・各家の墓名一覧から、お参りするお墓を選択しましょう、公開されていれば、お墓に参ります、非公開の場合はパスワードを入力して、お墓に参りましょう。
・お墓参り画面はインターネットエクスプローラで表示します。
・画面表示にはマクロメディア フラッシュ プレーヤーが必要で、画面が正しく表示されない場合は無償でインストール出来るように、ボタンが設置されています。
・お墓の画面が現れました、さあ、心をこめてお墓参りをしましょう。
・まず、画面横にある、お墓参りのアイテムから柄杓を選んで、ドラッグ&ドロップで墓石の上や回りに、お水をかけましょう。
・お花やお供え物を花生けや供物台にドラッグ&ドロップしましょう。
・お線香を線香立てにドラッグ&ドロップすると、煙が立ち始まります
・お経のボタンをクリックすると、読経が始まります。
・「故人を偲ぶ」の欄をクリックすると、故人の情報(写真や戒名、略歴など)が閲覧できるようになって、故人を偲ぶことが出来ます。
・お墓参りに参ったら、記帳することも出来ます。

このような感じで、気軽にいつでもお参り出来るのが、「ネットお墓参り」の最大の売りですよね。

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